アロエには多くの種類がありますが、代表的なアロエは「キダチアロエ」と「アロエベラ」です。
キダチアロエとアロエベラはどう違うのでしょうか?
キダチアロエとアロエベラの違いについて、成分・効能の面からアプローチします。
尚、植生などについてはごく簡単にしますので、あしからず。
キダチアロエは古くから日本にあるアロエです。
以前はアロエと言えばキダチアロエを指していました。
キダチアロエは原産国はアフリカですが、長い歴史の中で日本の風土に適したアロエに変化しました。
キダチアロエはアロエベラに比べ背が高く、葉は薄めです。
キダチアロエの一番の特徴は、バルバロイン(アロイン)の含有量が多いことです。
バルバロインには消化器系を改善する効能があります。
胃を丈夫にしたり、便秘を解消したりといった効果です。
キダチアロエはアロエベラの約1.5倍のバルバロインが含まれています。
バルバロインは苦みが強い成分です。
キダチアロエとアロエベラを食べ比べてみると、キダチアロエの方がずっと苦い味がします。
![]() □キダチアロエ15cmポット |
キダチアロエは消化器系に良いバルバロインが多く含まれているものの、苦みが強いこと、葉が薄くて調理の際は皮ごと使わざるを得ないことから、直接の食用としてはアロエベラがよく使われています。
キダチアロエは食用としては、乾燥させて粉末にしたり、お茶にしたりと加工されることが多いです。
アロエベラは比較的最近になってから、日本にやってきたアロエです。
原産はアメリカ。サボテンが生えているような乾燥地帯が故郷です。
アロエベラは肉厚の葉が地面に広がるように成長します。
アロエベラの特徴は、何と言ってもムコ多糖類の豊富さです。
ムコ多糖類はどろりとしたゼリー状の物質で、生物の体に必須の成分です。
ムコ多糖類は生物の体内ではたんぱく質と結合し、細胞と細胞の間をつなぐ鎖のような役割を持っています。
アロエベラはキダチアロエに比べ、ムコ多糖類が圧倒的に多く含まれています。10倍ほども違うのです。
アロエベラの葉が肉厚であること、粘り気が強いことの理由も豊富なムコ多糖類にあります。
アロエベラは乾燥地帯の植物なので、貴重な水分をしっかりと体に蓄えられるようになったと考えられます。
キダチアロエとアロエベラの違いを簡単に掲載しました。
キダチアロエの長所はバルバロインの多さと、日本の風土に適して栽培しやすい点。
アロエベラの長所はムコ多糖類が豊富で、葉が肉厚のため調理しやすく味にもクセが少ない点です。
アロエの化粧品を使う際には、既成品であればアロエベラを優先させた方がいいでしょう。
ですが、自分で栽培して手作りの化粧水や料理に使いたいのであれば、育てやすいキダチアロエも捨てがたいです。
お茶や健康食品としてのアロエもキダチアロエですね。
キダチアロエとアロエベラの違いは上記のとおりですが、その他の成分では大きな違いはありません。
アロエ化粧品やアロエ食品を選ぶ際に参考にしてみて下さい。